私が見ている指標は4つです。
基本的には、これらをすべて満たすものを投資対象としています。
・ROE20%前後が10年続いている
・BPSが9年で4倍以上
・自己資本比率50%以上
・PBR3倍以下
最初の3つは業績に係わるもの。私基準のいい会社、です。
最後の1つは、割安かどうかの指標。
ROE
ROE(Return on equity)は、前回出てきました。
成長のエンジンになるもので、おおまかに年利に置き換えてもいい指標。
自己資本当たりの純利益です。自己資本(純資産)に対してどれだけ純利益を上げたか、というものです。
ROEが20%前後を過去10年間、淡々と続けている企業は何かしら強みを持っていると考えられます。
そういう会社(お金製造マシーン)は是非、所有したいものです。
BPS
BPS(Book-value per share)は、1株資産。
1株当たりの純資産を示します。
資産が10年前から昨年にかけて、9年間で4倍以上になっていること。
これは、過去10年、複利で成長し続けていることを表します。
高ROEを10年間続けていても、配当金を多く出したりして、資産が増えていない会社もあるので、純粋に複利で成長している企業を浮かび上がらせる意味で、この指標を加えています。
自己資本比率
自己資本は会社のもの(お金など)であり、借金のように返済する必要のないものです。
その比率は高い方がいい、ということで50%以上を基準としています。
要は、借金が少ない会社ということです。
借金をうまくつかっている会社もありますが、チェック項目が増えてしまうし、私の性格からして借金が張り合いになるタイプではないので、無いに越したことはないと考えています。
PBR
最後が、PBR(Price Book-value Ratio)です。
純資産の何倍まで買われているかを示します。
高ROE企業だと、大体6年で元本を回収できるくらいが割安と判断しています。
ROE20%だと、1.2の6乗が約3。だからPBR3倍以下なら買ってもいい、としているのです。
ROE15%だと、1.15の6乗は約2.3。PBR2.3倍以下で買う、そんな基準です。
ちなみに、バフェットは、1988年、ROE33%のコカ・コーラの株をPBR4.9倍で買っています。
(「バフェットの銘柄選択術」第15章<コカ・コーラ株の期待収益率と実績>より)
ROE20%程度を探している理由
今の日本で、ROE30%程度が10年続いているようなもっと高ROEの会社は、グロース株として有名になり、まあまあ高い値段になっていることが多かったりして、買いたい意欲が湧かないですね。もっと割安になれば買いたいですけど。
高ROEで買ってもいいと思えるのがROE20%程度だなと感じています。